忍者ブログ

セピアメモリー

~夢見る草子~

entry_top_w.png
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


久しぶりのアニメうた恋い。レビューです!
感想が遅れまくってるのは私のせいではありません。夏の暑さのせいです。

ってことで、平安中期組の話をレビュるよ(´▽`)


「義孝(よしたか)と源保光(みなもとの やすみつ)の娘 藤原義孝(ふじわらの よしたか)」
 

藤原義孝と従兄弟の藤原道隆は、現世に未練を残して亡くなった武士の霊が廃寺に出ると聞き、供養に向かう。
道中、義孝は、文を交わしている源保光の娘に誠意を示すため、昇進して身分が安定してから会いに行くつもりでいると話す。
道隆はあきれ、文ばかりでなく、男が行動で示さなければ女性を不安にさせることもある、と助言するが、義孝はとりあわない。
やがて廃寺に着いた二人は、武士の霊に襲われて......。
(公式あらすじ転載)


百人一首の歌人の中でナンバーワン貴公子といえば義孝!

義孝は心優しく仏教の信仰心厚く、たいへん美しい容姿だったそうです。
加えて13歳から歌才を認められて将来を嘱望されていたとか。

しかし、病気にかかり21歳という若さで亡くなっています。
「一日一日を大事に。悔いのないように生きているんだ」という作中の台詞が余計に切ない。


奥さんは、名前が残ってないそうで…。

猫を飼ってたけど、平安時代からこういう習慣ができたそうですよ。
一般家庭でも飼うようになったのは江戸時代から~とかどっかで見た記憶が…。
猫は「寝子」と書くことから吉原の遊女たちに人気だったそうです。



義孝が奥さんにあてた後朝(きぬぎぬ)の歌が百人一首に選ばれました。
後朝の歌とは、逢瀬の次の朝、男性が女性におくる恋文のことです。


「君がため 惜しからざりし 命さえ 長くもがなと 思ひけるかな」
(あなたのことを想うと、以前は惜しくなかった自分の命までもが長くあって欲しいと思うようになったのですよ。)



あなたが私に生きる意味をくれました…的なストレートな恋歌ですね。
あなたと生きることが人生の目的であり、長生きしたいとすら思った。

素直で純粋さの感じられる歌。
歌人たちの口説き文句って素敵だなぁ…(´▽`)

恋愛至上主義の平安は、素直に気持ちを表現するのが大切だと思われてたのかな。
いつからホレタハレタを口にするのは野暮だという文化になったのだろう…江戸時代から?


後朝の歌は女性も返歌しないといけなかったらしいのですが…。
源保光の娘さんはなんて返したのだろうねぇ。

後朝の歌と言えば、以前レビューした貞明の歌もそうだね。
他にも後朝の歌があるので、ぜひ原作の方で読みたいです(´▽`)




「高内侍(こうのないし)と道隆(みちたか) 儀同三司母(ぎどうさんしのはは)」


高内侍とは女官の役職名です。
儀同三司は子供の役職名を名乗っているのです。
本名は貴子という名前だったそうですよ。

平安時代は名前で呼び合うのは身内だけだったので、宮中では役職名で呼び合っていたそうな。
特に女性は身内の役職名を借りて名乗ることが多かったそうですね。
有名どころだと清少納言とか紫式部もそうです。


通い婚の習いに生きたインテリ女性の中で、高内侍はどちらかというと成功者だったそうです。
夫の道隆は出世したし、子供たちもそれなりの地位についた。
特に娘の定子は天皇から特別に愛された。

けど、道隆の死後は没落したそうです。

終わり良ければすべて良しな人生ではなかったかもしれないけれど。
この時代では恵まれた環境に生きた人だったのでしょうね。


作中ではクールビューティーな女性の高内侍。
漢詩が得意な才媛だったとか!
できる女性って素敵だよなぁ~。


道隆は直情ぶりを発揮して口説いてましたが、私が好きなシーンは義孝との会話のシーン笑。

道隆に縁談の話がきていると義孝から聞いた高内侍は、

「殿方のご栄達は妻次第と申しますもの。」

「物分かりが良いですね。あなたこそ女性の鑑と言えましょう。」

ここのシーン…義孝が黒い感じがして、たいへん良ろしいです、笑。
結局は義孝が親友のために高内侍をけしかけた…というだけだったのですが。


高内侍が道隆におくった恋文が百人一首に選ばれました!


「忘れじの 行く末までは かたければ  今日を限りの 命ともがな」
(忘れることはないよと、おっしゃった言葉が、遠い将来まで変わらないとは思えない。だから、今日を最後に死んでしまいたいのです。)



どんなに甘い言葉をささやかれても永遠はないのだと、どこか冷めた感覚を持った人です。

平安時代は通い婚なので夫が通わなくなったら終わり。
関係がずっと続くとは思えないけど、「忘れないよ」という言葉は嬉しい。
だから、恋の絶頂期の今に死んでしまえば永遠にすることができるわ…という複雑な乙女心です。


義孝は、ずっと長らえて共に生きていたい。
高内侍は、最高に愛されたまま死にたい。

考え方は違うけど、どっちも命を題材に使った恋歌ですね(´▽`)
この二つの恋歌は私的に大好きなので、セットで観れて私得でした♪



現在放送分からだいぶ遅れてるけど、次回もうた恋い。レビューをお送りしますよ。
PR
entry_bottom_w.png
この記事にコメントする
お名前 
タイトル 
メールアドレス 
URL 
コメント 
パスワード 
plugin_top_w.png
プレイ中
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
Newコメント
[01/15 Atsugihor]
[05/03 ニョッキ]
[12/21 NONAME]
[12/18 NONAME]
[10/14 NONAME]
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
プロフィール
HN:
ememcat
性別:
女性
自己紹介:
マイペースにやってきます。
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
回れ回れ~
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
アクセス解析
plugin_bottom_w.png
Copyright セピアメモリー by ememcat All Rights Reserved.
Template by テンプレート@忍者ブログ
忍者ブログ [PR]