セピアメモリー
~夢見る草子~

毎度の定家(ていか)の子芝居が癖になってきました。
「藤原スカイツリー定家です。」って、笑!
「紀東京タワー貫之です。」って、笑!
紀貫之(きの つらゆき)もノリノリで着ぐるみで登場です。
しかし、彼が女性の振りをして書いた「土佐日記」。
ネカマ扱いしてて吹きました、笑。
本人も「テヘペロ」って、爆!
このノリが癖になってきた…!!
「宗貞(むねさだ)と吉子(よしこ) 僧正遍昭(そうじょうへんじょう)」
僧正遍昭は宗貞が出家した後の名前です。
今回の百人一首にとられた歌は、出家前の良岑宗貞(よしみねの むねさだ)だったときに詠んだ歌ですよー。
この話も原作ファンの中で人気の一つです!
宗貞もなかなかプレイボーイだったそうですが、原作では真面目で良いお兄さん風ですよねー、笑。
巷で噂になっている小野家の娘さんの難題「百夜通い」。
「100日休まずに私のもとに通ってくださったら、あなたのモノになるわ」
という世の男性たちへの挑戦状です。
挑戦状と見せかけて、群がってくるストーカー公達共を追い払っていたのでしょう。
賢い娘さんだわー、笑!
この時代は噂が一番の情報源だったので、人づてに「あそこの家の娘は美人だ~」とか話を聞いて恋愛の相手を決めたそうです。
結婚するまで相手の顔を見れない時代だったので、結婚は博打に近いものだったらしいですよ!
今回の歌人、宗貞は小野家の娘さんとは幼馴染で、「百夜通い」が噂にのぼる前から面識があったのです。
公達たちが話してる噂話を一歩引いて冷静に聞いてる感じが余裕っすね!
けれど、その余裕しゃくしゃくの顔も「入内」という単語を聞いた瞬間から崩れます。
※入内とは帝の后になって後宮に入ること。
兄妹のように育った幼馴染が入内して会えなくなる…。
そこで初めて自分の中にある恋心に気づいた宗貞。
百夜通いのシンガリは私が勤めよう!ってことで、小野家の美人だと評判な娘さん・吉子のもとへ向かいます。
宗貞は吉子に面と向かって愛の告白をするのですが…!
これを跳ねつけられる吉子はスゴイですね(´▽`)!!
まぁ、かなりホダされていたようですが理性は保てた様子の吉子ちゃん、笑。
口説きながらさり気に御簾を上げようとした宗貞を制止します!
「やっぱり百夜通わないとダメ?」
「ダメよ!!」
「ええ~。面倒臭いなぁ~。」
「お兄様!」
ここの会話は私的にお気に入りシーンです、笑。
お兄様の「ええ~。面倒臭いなぁ~。」のとこ笑える!
それから、宗貞は吉子のもとへ通い詰めることになるのですが…。
吉子は夢を語ってくれました。
「もし結婚したら宮仕えを許して欲しいの。」
これには宗貞は大反対!
なぜなら、宗貞の母親は女官の身分で帝に見初められ大変な苦労をしたことを知っているから。
自分の妻になる人は母親のような苦労をして欲しくない…と考えてたのでしょう。
それに宮仕えとなると他の公達との相手もしなくてはいけない。
万が一、帝に見初められるようなことがあったとしたら結婚してても関係なく後宮入り。
吉子は美人なので、絶対にそのような事に巻き込まれる…と宗貞は確信していました。
華やかな宮中で得意な歌を披露して、自分と同じ趣味を持つ人たちと才能を高め合いたい。
そんな夢を見ている吉子ですが、「そんな綺麗な世界ではない!」と諌める宗貞。
この宗貞…本当に現実的で冷静な男です。
ええ、そこが魅力です|´Д`*|!!
そして、折り合いがつかぬまま百日目の夜。
大雨の中、吉子の屋敷へ向かう途中、橋が落ちて宗貞を乗せた牛車が川に落下。
それを聞いた吉子はいてもたってもいられず、女房たちを振り切って助けに向かおうとします。
この時代の女性は外出せずに引きこもってるのが常なので吉子の判断は、ものスゴイことなんです!
そして、室を出ようとしたその時、なんと宗貞に捕まっちゃいます、笑。
どうやら危機一発で難を逃れたご様子。
吉子は泣きじゃくって、無理難題を吹っかけたことを謝ります。
宗貞はそんな彼女をあやしながら、約束を果たしてもらおうとするのですが…。
吉子はそれを拒絶。
あなたのことは好きだけどどうしても夢をあきらめられない、と。
ここで「ダメ。」とお兄様チョップするのですが、もうシリアスとギャグが絶妙すぎて憎いですね!笑
ちなみに作者さんのギャグセンスが炸裂した「うた変」の方では、宗貞は変態お兄様になってます。
「お兄様だからいいんだよ…背徳的で。」とかホザいてる一コマがあります、爆。
話が脱線しましたが!
そんな吉子の思いを聞いて、宗貞は彼女の願いを汲んであげることに…。
賭けに勝ったというのに、相手のために負けてあげる心意気!
かっこいいですよ、お兄様!!!!
そして、新嘗祭。
帝が豊作を感謝する行事に、吉子は舞姫としてお披露目されます。
愛する女性の姿の見納めに読まれたのが百人一首に選ばれました。
「天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」
(空の風よ、雲の中の天への道を吹き閉ざしておくれ。乙女の姿をしばらく止めておきたいから。)
その後、吉子は仁明天皇に仕えるべく後宮に入り更衣(位が一番低い后)になります。
「その後の小野小町である。」
この最後の定家の台詞で鳥肌が立った視聴者続出とか!
私も原作みて驚いたものなぁー!!
小町の美女伝説と言えば「深草少将の百夜通い」!!
難題ふっかけられた深草少将は九十九夜目で死んでしまった…というオチなのですが、これはつくり話です。
というか、深草少将のモデルが宗貞っていうね、笑。
死んでいたら出家できないので作り話です!
もっというと「うた恋い。」自体もフィクションとノンフィクションを上手く融合させたものです!
この宗貞の詠んだ歌が本当に小町に向けたものなのかもわかってないらしいですよ。
けど、二人が恋人だったってのは事実みたいだねぇ。
そして、宗貞は仁明天皇が崩御のとき、三十五歳で出家して、名を僧正遍昭に改めます。
僧侶になっても地位は高く、次の天皇にも重宝されたとか!
世渡り上手なだけではなくて、人格、教養、政治的な力量を備えた人物だったそうです。
パーフェクト歌人ですね(´▽`)!!
けど、奥さんに何も言わずに出家したので、すんごい心配かけちゃったみたいですよ!
妻を愛するからこそ出家することを言い出せなかったとか…。
宗貞の奥さんになった人は大変な思いをしたことでしょう、笑。
あと、坊さんになってからの小町と遭遇したときの歌のやりとりが残ってます。
小町が清水寺に参拝したときに、偶然そこに遍昭がいると知ります。
そこで人をつかって文をおくるのですが…。
「岩の上に 旅寝をすれば いと寒し 苔の衣を われにかさなん」
(岩の上の寺で旅寝をしていると寒いの。あなたの僧衣を貸して欲しいわ)
と誘惑してる内容のものを送るのですよ!笑
女性が男の僧衣を貸せなんて百夜通いより難題すぎる。
聡い小町はわかった上でプレイボーイだった遍昭が本当に俗世を捨てたのか試してるのです。
これの挑戦に対する遍昭の返歌がこちら。
「世をそむく 苔の衣は ただ一重 かさねばつらし いざ二人寝ん」
(世を捨てて出家したので僧衣はこれしかないのだが、貸さないのも悪いし二人一緒に寝ようか)
と期待以上の歌が返ってきました!
小町はさぞや狼狽したことでしょう、笑。
で、小町は遍昭と会おうとしたのですが、遍昭はもうどこかへ行っていなかったとか。
世界一の美女をからかうなんて、やりおるな!
この勝負は遍昭の勝ちですねヽ(´▽`)/
さてさて、今回も長くなりました…。
にわか雅ファンの私の駄文をご精読ありがとうございます。
次回は、身分を越えた奇妙な友情ものですね。
業平と康秀。
小町もでてくるかな。
この悪友トリオ好きだわー|´Д`*|笑
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